第一回「日本のマンション事情」

「マンション」という言葉が定着したのは昭和30年(1955年)以降、鉄筋コンクリートで造られた集合住宅が次々に建設されたころにさかのぼります。

私は1956年生まれですが、ちょうど小学校に入学したときに、木造の民間賃貸住宅から新築の「県営団地」に引っ越しました。

鉄筋コンクリートの5階建てで、新築ホヤホヤ(コンクリートが生乾きの状態)に入居したことを覚えています。

日本住宅公団や民間企業によって大量供給された分譲マンション黎明期

県営団地は最終的に1号館から12号館までの12棟が建てられましたが、我が家(2号館)の向いの1号館は工期が間に合わず、引っ越してきてからも暫くは突貫工事が行われていました。

足場はすべて丸太足場、左官屋さんがモルタルをネコと呼ばれる一輪車でエッサエッサと運んでいた光景が忘れられません。

この12棟の団地は5階建て(もちろんエレベーターはありません)と、メゾネットタイプで長屋形式の二種類がありました。

我が家は賃貸団地でしたが、この「昭和30年代」は、日本住宅公団や民間企業によって中高層の分譲住宅が大量に供給され、まさしく「分譲マンション」の黎明期となり、マンションは都市の住宅として代表的な形になりました。

日本における「マンション」とは

日本では「マンション」という言葉が使用されていますが、英語の「mansion」は「大邸宅」や「館」を意味します。

また、アメリカでは集合住宅のことを「apartment」イギリスでは「flat」と言い、やや高級な分譲集合住宅を「condominium」と言います。

マンションは日本の狭い国土で考えられた「土地利用の高度化」にマッチした住居スタイルとして爆発的に発展し、職住接近といった利便性や住空間の有効活用が評価され融資制度や税制の整備が後押しして供給の増大が続いたため、日本の人口の一割にあたる「約1300万人」が居住する代表的な住居形態として定着しました。

今後もますます人口集中の環境のなかでその重要性を増していくことが見込まれています。

今後発生する中古マンションの課題とは

一方で、マンションは一つの建物を多くの人が区分して所有するため共同生活に対する意識の相違や多様な価値観を持った人たちの合意形成が難しく、マンションの維持や管理を行う上で課題もあります。

今後は、築年数を経過したマンションが急激に増加してきますのでこういった課題を円滑に解決していく必要性が高まります。

次回は、「日本のマンションの課題」の予定です。

 

この記事の執筆者

資産価値を高めるリノベーション『リノマンション』を提言。

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